「インスリン注射にはどんな種類があるの??」

インスリン製剤には様々なものがあります。単にインスリン製剤と言っても、薬の種類・効果が大きく違うので、混乱してしまいますよね(^^;)

インスリン注射による薬物療法は、基本的には1型糖尿病の患者さんが対象。2型糖尿病の患者さんでも、食事療法・運動療法・経口薬による治療で血糖コントロールが難しい場合には、インスリン注射を行うことがあります。

使用されるインスリン製剤は、作用が現れるまでの時間や作用が持続する時間によって、主に5種類に分類されています。それが・・・

  • 超速効型
  • 速効型
  • 中間型
  • 混合型
  • 持効型

これだけの種類があるのは、各々によって体質やライフスタイルなどが異なるためです。それぞれのインスリン製剤の特徴ついて見ていきましょう!

今回はインスリン種類特徴についてお伝えしていきますね。

 

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①:超速効型


1つ目は超速攻型インスリン製剤です。

超速効型インスリン製剤は、作用が現れるまでの時間が最も短いインスリン製剤

具体的な特徴が下記です。

<超速効型インスリン製剤の特徴>
【全般的な特徴】
食後の追加分泌を速やかに補う

【作用が現れるまでの時間】
注射後10~20分

【作用が持続する時間】
注射後3~5時間

【注射のタイミング】
食事の直前

【効果】
食後の血糖値の上昇を抑えて高血糖を防ぐ

【製剤名】
ノボラピッド・ヒューマログなど

 

※ 基礎分泌と追加分泌について
健康な人のインスリンの分泌には、基礎分泌と追加分泌の2つのパターンがあります。

基礎分泌:24時間ほぼ一定量が出続ける分泌パターン
追加分泌:食事などで血糖値が上がるタイミングに出るパターン

基礎分泌の不足、追加分泌の不足、もしくは両方の不足によって用いられるインスリン製剤が異なります。

インスリン製剤は、不足しているインスリンの分泌を補い、健康な人の分泌スタイルに近づけることが目的。

 
超速効型のインスリン製剤は、作用が非常に早く出ますが、持続するのは短時間です。そのため、特に食後の血糖値が高い人に対して効果的!

食事の直前に注射するため、食事時間が不規則になりがちな人に利便性が高いです。しかし、注射をしてすぐに食事を摂らないと低血糖が起きやすい点には、注意が必要。

また、長時間にわたって血糖値を下げる作用や、夜間の高血糖を抑える作用は期待できないため、作用時間がより長い別のインスリン製剤と併用することもあります。

 
追加分泌を補うインスリン製剤には、速効型インスリン製剤もあります。超速効型インスリン製剤とどのような違いがあるのでしょうか?

続いては速効型インスリン製剤について見ていきましょう!

 

②:速効型


2つ目は速攻型インスリン製剤です。

速効型インスリン製剤には、以下のような特徴があります。

<速効型インスリン製剤の特徴>
【全般的な特徴】
食後の追加分泌を補う

【作用が現れるまでの時間】
注射後30分~1時間

【作用が持続する時間】
注射後5~8時間

【注射のタイミング】
食事の30分前

【効果】
食後の血糖値の上昇を抑えて高血糖を防ぐ

【製剤名】
ノボリンR・ペンフィルR・ヒューマリンR・ヒューマカートRなど

 

速効型インスリンは、超速効型インスリンよりも作用の持続時間が2~3時間程度長いです。

速効型インスリンを注射してから食事までに30分程度時間を空ける必要があるのが、注意すべきところ。この間隔を守れない場合は、低血糖を起こす可能性があります。

 
次は、作用の持続時間が18~24時間とやや長い中間型インスリン製剤について見ていきましょう!

 

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③:中間型


3つ目は中間型インスリン製剤です。

中間型インスリン製剤は、不足しているインスリンの基礎分泌を補うために使用されます。

具体的に下記のような特徴があります。

<中間型インスリン製剤の特徴>
【全般的な特徴】
インスリンの基礎分泌を補う

【作用が現れるまでの時間】
注射後1~3時間

【作用が持続する時間】
注射後18~24時間

【注射のタイミング】
朝食前30分以内や朝食直前。作用時間が十分でない場合は夕食前に行うこともある

【効果】
空腹時血糖値の上昇を抑える

【製剤名】
ノボリンN・ヒューマリンN・ヒューマカートNペンフィルNなど

 

中間型インスリン製剤によって血糖値を安定させるためには、作用が発現する時間を考慮しながら食事をする必要があります。

また、インスリン濃度がピークに達する時間帯には、低血糖が起こりやすくなるため、注意が必要。

 
超速効型(速効型)インスリンと中間型インスリンの両方の効果を1つのインスリン製剤で得られるようにした製剤もあります。

混合型インスリン製剤の特徴について、詳しく見ていきましょう!

 

④:混合型


4つ目は混合型インスリン製剤です。

混合型インスリン製剤は、超速効型(速効型)インスリン製剤と中間型インスリン製剤を様々な比率で配合したもの。

具体的に下記のような特徴があります。

<混合型インスリン製剤の特徴>
【全般的な特徴】
インスリンの基礎分泌と追加分泌を同時に補う

【作用が現れるまでの時間】
配合比率の違いによって異なる

【作用が持続する時間】
中間型インスリンとほぼ同じ(注射後18~24時間程度)

【注射のタイミング】
1日1回(2回)食前30分以内・食事の直前など様々

【効果】
血糖値のリズムに合わせた効果

【製剤名】
ノボリン30R・ノボレット10R~50R・ヒューマリン3/7・ペンフィル10R~50Rなど

 

インスリン製剤で基礎分泌と追加分泌の両方を補おうとすると、1日に何度も注射を打つ必要が出てきます。

その点、混合型インスリン製剤では、1日1回または2回の注射で基礎分泌と追加分泌の両方が補うことができるのです。

ただし、朝食前に注射を行っても、昼食の頃にはインスリンの作用が落ちてしまいます。昼食後〜夕食前には、血糖値が上がりやすくなるのが欠点。

 
長時間インスリンの作用を持続させるには、持効型インスリン製剤が適しています。

最後に、持効型インスリン製剤の特徴について詳しく見ていきましょう!

 

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⑤:持効型


5つ目は持効型インスリン製剤です。

持効型溶解インスリン製剤は、健康な人のインスリンの分泌のパターンと同じようにすることを目的に作られたものです。

具体的に下記のような特徴があります。

<持効型インスリン製剤の特徴>
【全般的な特徴】
健康な人と同じような基礎分泌に近づける

【作用が現れるまでの時間】
注射後1~2時間

【作用が持続する時間】
注射後約24~48時間以上と幅がある

【注射のタイミング】
朝食前・夕食前・就寝前など様々

【効果】
1日中の血糖値を全体に下げる

【製剤名】
レベミル、ランタスなど

 

インスリンの基礎分泌を補うという特徴では中間型インスリンと類似しますが、作用が持続的に安定しているため、低血糖が起こりにくいのが特徴。

ただし、基礎分泌を補うのが主な目的であるため、食後高血糖を改善する効果は少ないです。

食後の血糖値が異常に高くなる食後高血糖が出る場合には、超速効型インスリン製剤や経口薬と併用していきます。

 

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■まとめ

インスリン注射の種類について振り返っておきましょう。

<インスリン注射の種類はコレ!>
◎ 超速効型
◎ 速効型
◎ 中間型
◎ 混合型
◎ 持効型

 
インスリン製剤は作用が出るまでの時間や持続時間などによって、種類が分かれています。

糖尿病の状態・合併症の有無・ライフスタイルなどによって、各々に適したインスリン製剤の種類は異なります。体質や血糖値のリズムを考慮した上で、最適なものが選択されるのです。

また、インスリン製剤の代表的な副作用として、低血糖があります。低血糖を防ぐためにも、指示に沿った用法・用量を守って、使用することが重要。

インスリン製剤の特徴を把握し、安全に血糖コントロールを行っていきましょう!

 
今までにご紹介したインスリン製剤のまとめとして、こちらの動画もご参照くださいませ!簡潔にまとまっていて分かりやすいですよ(^^)

 

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