「糖尿病で透析を受けている状態だと、余命に影響が出るの??」

糖尿病の患者さんで透析をしているケースって結構多いんですよね。電子カルテを見ると、糖尿病に加えて、腎臓の機能が低下している患者さんを度々見かけます (^^;;

糖尿病であり透析を行っていると、余命が短縮する傾向があります!

日本透析医学会のデータによると、5年経過での生存率が60%と言われているほど。透析開始後10年経過すると、生存率は35%とさらに低くなるという結果が(+_+)

どうして余命が短くなってしまうのでしょうか?その理由は主に3つ。

  • 治療が困難だから
  • 血管の状態が悪い可能性が高いから
  • 自己管理が不十分な場合が多いから

それぞれの理由について、詳しくお伝えしていきますね(^^)

今回は糖尿病透析余命に影響が出る理由について見ていきましょう!

 

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■理由①:治療が困難だから


透析は腎機能が低下して、老廃物の排出ができない“腎不全”の状態で行われます。糖尿病があり、透析を開始した患者の余命は一般的に短いです。

もちろん、余命には個人差はあり、透析を続けて10年以上生存できる患者もいます。

透析に至った糖尿病患者の余命が短くなってしまうのは、どうしてなのでしょうか?

 
理由の1つ目として挙げられるのが、糖尿病の治療法と腎不全の治療法は相反する点が多いため、治療が困難であること。

糖尿病の食事療法では、まず摂取カロリーを制限が行われます。具体的には、血糖値を上げやすい糖質や肥満・動脈硬化の原因となる脂質を摂り過ぎないようにします。

しかし、腎不全の食事療法では、できるだけ腎臓に負担をかけないことが優先されます。タンパク質が分解されると腎臓に負担がかかるため、タンパク質の摂取が制限されるのです。

タンパク質の摂取を制限すると、必要なエネルギーが不足しがちになります。カロリー不足を避けるため、糖質と脂質でエネルギーを補います。

したがって、腎不全の患者では糖質と脂質の摂取量を増やすことが推奨されます。つまり、糖質や脂質を摂り過ぎないようにする糖尿病の食事療法とは反対の治療ということ。

 
また、運動療法にも違いが!

運動には血糖値を下げたり肥満を防止したりする働きがあります。そのため、糖尿病の運動療法では、体に無理のない範囲で積極的に有酸素運動を行うのが良いとされています。

一方、腎不全の患者では、筋肉を使うことによって体内に老廃物が溜まり、腎臓に負担をかけてしまうため、運動が制限されます。

糖尿病では積極的に運動、腎不全では運動の制限があり、相反が生じてしまうのです。

 
このように、糖尿病や腎不全の治療の基本である食事と運動の面で正反対の治療を行う必要があります。治療が困難になるため、余命が短くなることにつながってしまうのです。

 
余命が短くなるのは、血管の状態の悪化も関係します。

次の章では、血管の状態の悪化が余命にどのような影響を及ぼすのかを見ていきましょう!

 

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■理由②:血管の状態が悪い可能性が高いから


2つ目の理由としては、糖尿病による高血糖状態が続くことで動脈硬化が進行し、血管の状態が悪化すること。

透析によって、血液中の余分な水分や老廃物をろ過して血液の浄化を行います。その際には、血液量が豊富な血管が必要です。

糖尿病で血糖値の高い状態が続くと、動脈硬化によって全身の血管の状態が悪化してきます。そうすると、血液の浄化を行うのに適した血管がほとんど見つからない場合があるのです。

つまり、透析に制限がかかってしまうということ。

透析が思ったようにできないと、体に老廃物が蓄積されやすくなります。その結果、体にダメージが蓄積されていくため、余命が短くなってしまうのです。

 
余命が短くなるのは、自己管理が不十分であることも大きく関係します。

その理由について、詳しく見ていきましょう!

 

■理由③:自己管理が不十分な場合が多いから


透析を受ける際には、タンパク質を摂り過ぎないことに加え、塩分・水分・カリウム・リンなどの制限も必要です。糖尿病の食事制限よりさらに厳しい食事制限が必須となります。

しかし、長年糖尿病を患ってきた方の場合、自身の健康管理が不十分なことが多いのです。乱れ続けた食生活を一気に変えることは非常に困難(^_^;)

厳しい食事制限についていけない患者が多く、糖尿病患者の透析治療は非常に難しいのです。

 
透析が必要になるのは、長年にわたって食事や運動の習慣を改善しきれず、治療が不十分であることが主な原因。その結果として、透析が必要な状態になっているわけです。

糖尿病も透析も体に非常に大きな負担をかけます。そんな中、適切な治療ができなければ、体が蝕まれて余命が短くなってしまうのです。

 

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■まとめ

糖尿病患者が透析を行っていると、余命に影響が出る理由について振り返っておきましょう。

<糖尿病と透析で余命に影響が出る理由はコレ!>
① 治療が困難だから
⇒ 糖尿病と腎不全の治療法には相反する点が多い

② 血管の状態が悪い可能性が高いから
⇒ 糖尿病によって動脈硬化が進み、血管の状態が悪化していく

③ 自己管理が不十分な場合が多いから
⇒ 糖尿病の食事制限よりも、さらに厳しい透析の食事制限についていけない患者が多い

 
糖尿病と腎不全が合併するのは、非常に怖いこと(;_;) 糖尿病でありながら、透析を受ける状態になると、余命が短くなるリスクが高まるのです!

とは言うものの、そう簡単には透析が必要な状態には至りません。糖尿病を発症してから、腎不全を引き起こすほど腎臓の機能が低下するまでには、10年以上もの長い期間を要します。

透析に至るのは、長年の不摂生であることが大半。糖尿病があって透析を行っている状態だと、全身がボロボロになって余命が短くなってしまうのです。

透析になるのを防止するには、早い時期から適切な糖尿病の治療を続け、腎機能の悪化を防止することが大切です!

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