「糖尿病の薬物療法ってただ血糖値を下げるためじゃないの??」

私自身以前はこんな考えを持っていました。確かに半分は合っていますが、もっと大事な目的があったのです!

糖尿病の治療薬を使用することで血糖値を下げることができますが、薬はどうしても副作用が付きものです・・・副作用がありながらも、多くの医師が糖尿病の治療薬を処方していますよね。

薬によって血糖値を下げるのはどうしてか

一体どういった目的があるのか気になったので、調べてみました(^^)

また、一度薬や注射を始めたら一生やめられないのではないかと不安を感じる人も多いですよね。この点についてもわかりやすくお伝えしていきます!

今回は糖尿病薬物療法目的について見ていきましょう。

 

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■糖尿病で薬物療法を行う目的とは?


薬物療法の主な目的は、どういったものなのでしょうか?その答えは、

合併症の発症や進行を予防すること

糖尿病の合併症には、毛細血管に生じる障害(細小血管障害)と太い血管に生じる障害(大血管障害)があります。

細小血管障害によって、糖尿病神経障害・糖尿病網膜症・糖尿病腎症の三大合併症を引き起こす可能性があります。血糖値が高い状態を長年放置していると、神経障害では足の壊疽、網膜症では失明、腎症では人工透析などに至る恐れがあるのです。

また、大血管障害によって体内の太い血管に動脈硬化が起こると、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす要因になってしまいます。

時に生命に関わる病の引き金となることや、生活に大きな支障をきたす合併症。合併症の発症を予防して進行を食い止めるためには、できるだけ早期に、確実に血糖値をコントロールする必要があるのです。

心筋梗塞や脳梗塞の原因となる動脈硬化。糖尿病だとなぜ動脈硬化になりやすいのかについては、こちらの記事をご参照くださいませ。
⇒ 糖尿病だと動脈硬化はなぜ起こりやすい?両者の関係とは!?

 
糖尿病と診断されると、すぐに薬を使用しなければいけないのかと考えがちです。しかし、糖尿病治療の軸になるのは食事療法運動療法です。

摂取カロリー・栄養のバランス・食事の方法(1日3食できるだけ均等に食べることなど)に気を配ることで血糖値の上昇を抑えられますし、適度な運動によって血液中のブドウ糖が筋肉を動かすエネルギーとして利用されるため、血糖値が下がります。

このように、食事療法と運動療法は、直接的に血糖値の上昇を抑えたり下げたりする効果があります。しかし、きちんと食事療法と運動療法を続けても、血糖値が改善されない場合に薬物療法が行われます。

しかし、現実は多くの場合でいきなり薬が処方されてしまうことが頻発しています。個人的には薬を処方することによって、医療機関や薬局に収入が入る面が大きいのかなと思っています(;_;)

そのため、まずは食事と運動を気を付けるべきだということを頭に入れておくべきですよ!それでも血糖値が高ければ、薬の使用を受け入れていきましょう。

 
糖尿病の薬は、様々な種類があります。どのような薬や作用によって、血糖値を下げるのかを続いて見ていきましょう。

 

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■薬物療法は主に経口薬と注射の2つ

糖尿病の薬物療法は、大きく分けて経口薬(飲み薬)とインスリン注射があります。それぞれについて見ていきましょう。

【経口薬】


経口薬は、食事療法と運動療法で十分な効果が上がらなかった2型糖尿病の人に用いられ、大きく以下の種類に分けられます。体質や状態に応じて適切な薬が処方されます。

① インスリンの分泌を促進する薬

スルホニル尿素薬(SU薬)

血糖値を下げる薬として60年以上も使われ続けており、現在でもよく使用される種類です。膵臓のβ細胞に働きかけてインスリンの分泌を促進し、血糖値を下げる効果がある薬です。

速効性インスリン分泌促進薬

膵臓からのインスリンの分泌を速やかに促しますが、SU薬と比べると作用する時間が短い特徴があります。比較的軽症の患者さんに適している薬です。

DPP-4阻害薬

インスリンの分泌を促すホルモンであるGLP-1の働きを抑制するDPP-4(酵素)の働きを妨げる薬です。GLP-1の働きを高めて血糖値を下げる働きがある薬です。

 
これらの薬を服用する際は、副作用として出る低血糖に注意が必要です。

② インスリンの効きを良くする薬

ビグアナイド薬(BG薬)

肝臓でブドウ糖が新しく作られるのを抑制したり、腸管からブドウ糖が吸収されるのを抑制する作用によって、インスリンの効きを良くします。肥満体型でいつも食べ過ぎてしまう患者さんに適している薬です。

チアゾリジン薬(TZD薬)

筋肉・肝臓でのブドウ糖の取り込みやブドウ糖の利用を促してインスリンの働きを改善します。ある程度インスリン分泌能力のある肥満体型の患者さんに適している薬です。

③ 食後の急激な血糖値の上昇を抑える薬

α-グルコシターゼ阻害薬

小腸でのブドウ糖の消化・吸収を遅らせることによって、食後の急激な血糖値の上昇を抑えます。食事前の血糖値はさほど高くないものの、食後に血糖値が上がりやすい患者さんに適している薬です。

【インスリン注射】


インスリン注射は、膵臓からのインスリン分泌が不十分な患者さんに用いられます。具体的な対象は、1型糖尿病の患者さん・経口薬では十分な効果が得られない2型糖尿病の患者さん

以前はインスリン注射の治療をする場合、「重症」であるという誤ったイメージが先行していました。しかし、現在では確実かつ即効性があるということで、積極的に取り入れられています。

インスリン注射は自分で注射を行いますが、細い針であるため、できるだけ痛みが少ないように工夫されています。最近ではペン型の注射器が普及して、誰でも簡単に取り扱えるようになっています。

インスリン注射で使われるインスリン製剤には、即効性があるタイプ、持続時間が長いタイプ、その中間のタイプなど様々なものがあります。病状やライフスタイルに合わせて、最適なタイプが選択されます。

 
経口薬とインスリン注射のどちらにも言えることですが、最も注意が必要な副作用が低血糖です。

低血糖とは、血糖値が70mg/dL以下になった状態を言います。血糖降下薬やインスリン注射の作用が強く出た場合や、食事時間の遅れ、過度の運動などで起こることがあります。

低血糖を起こすと、ふるえ、動悸、発汗、脱力感、目のかすみなどの症状が出ます。特に、血糖値が50mg/dL以下の場合は、けいれんを起こしたり昏睡状態に陥ったりすることもあります。

低血糖が起こった場合は、ブドウ糖・飴・ジュースなどの糖分を摂取して対処する必要があります。

 
望ましい血糖値の状態を保つには、薬物療法を一定期間以上継続することが必須です。ですが、薬物療法を始めたら一生続けていかなければならないのでしょうか?

続いて、薬物療法で感じることが多いこの疑問について解説していきますね。

 

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■薬物治療は一生続けなければならないの?


糖尿病での薬物療法を一生続けなければならないかについては、糖尿病のタイプによります。

  • 1型糖尿病の場合:インスリン注射を一生続ける必要がある
  • 2型糖尿病の場合:血糖がコントロールされてくれば、薬が必要なくなる場合もある

1型糖尿病では、血糖値を下げるホルモンであるインスリンを作り出す膵臓のβ細胞が破壊されます。インスリンをごくわずか、もしくは全く作り出せない状態になっています。

インスリン注射で常に外部からインスリンを補って血糖値をコントロールしなければ生命に関わるため、インスリン注射を一生続ける必要があるのです。

 
一方、2型糖尿病では、高血糖状態が続くことでβ細胞が疲弊し、インスリンの分泌能力や働きの低下が引き起こされます。薬によって膵臓のβ細胞を休ませることで、インスリンの分泌能力や働きが回復することがあります。

β細胞のインスリン分泌能力や働きが回復し、血糖値がコントロールされてくれば、薬を止められる可能性が出てきます。

医師からの指示通りにきちんと薬の服用やインスリン注射を行った上で、食事や運動に常に気を配っても、β細胞の状態がよくなるのはどうしても時間がかかります。そのため、すぐに薬を止められるという過度な期待はしない方がよいでしょう。

また、薬物療法が不要となった場合も、糖尿病の基本的な治療法である食事療法と運動療法を続けることは必要不可欠です。

 

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■まとめ

糖尿病の薬物療法の目的について振り返っておきましょう。

<薬物療法の目的はコレ!>
糖尿病による合併症の発症や進行を予防すること

 
糖尿病によって、神経障害・網膜症・腎症の三大合併症を引き起こすリスクや、動脈硬化が進行して脳梗塞心筋梗塞を引き起こすリスクが高くなるのです。

そのため、薬物療法によってこれらのリスクを減らす必要があります。

糖尿病にはこんなに多くのリスクがあることや、薬物療法の本当の目的を知った時には、「なるほど!」と思わず手を叩いてしまいました(笑)

 
ただし、糖尿病の治療は、食事療法と運動療法が基本です。食事療法や薬物療法を行っても十分に効果が上がらなかった場合に、経口薬やインスリン注射を用いた薬物療法を行うのです。

1型糖尿病では、常に外部からインスリンを補給し続けるためにインスリン注射を一生続ける必要がありますが、2型糖尿病では血糖コントロールがうまくいき、血糖値が安定するようになれば、薬物療法を止められる可能性が出てきます。

ただし、薬物療法が不要になったときも、糖尿病の基本的な治療法である食事療法と運動療法を続けていくことが大切ですよ。

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