「糖尿病だと食事療法が大切って聞くけど、重要なポイントは何??」

糖尿病である私の母は当初、食事療法は単純に食べる量や甘いもの・脂っこいものを減らすものと考えていたとのこと。そのため、食事療法の内容を知った時には、守るべきポイントが多すぎて困っていました(^^;)

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食事療法は単に体重を減らすだけではありません。食事療法の主な目的は、三大栄養素(炭水化物・タンパク質・脂質)を効率良くエネルギーに変えられるよう体の状態を改善していくことにあります。

そこで、糖尿病の人が食事療法を行う際に必要な3つのポイントをピックアップしました。

  • 摂取すべき栄養素
  • エネルギーの摂取量
  • 食事の回数

これらのポイントについて詳しく見ていきましょう。適切な食事によって膵臓への負担を軽減し、糖尿病の改善につなげることができます。

それでは、糖尿病食事療法ポイントについてお伝えしていきますね。

 

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■ポイント①:ビタミン・ミネラルを意識的に摂る

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体のエネルギー源となる三大栄養素は、炭水化物・タンパク質・脂質です。ただし、三大栄養素に加えて、ビタミン・ミネラルも日々の食生活で欠いてはならない栄養素です。

では、毎日の食事でビタミンやミネラルを摂取する目的は何でしょうか?その答えは、

摂取したエネルギーを効率よく利用すること

それがどういうことなのかを詳しく見ていきましょう。

 
糖尿病の人は、炭水化物から作り出されるブドウ糖をうまく細胞に取り込めず、血液中にブドウ糖が余った状態になっています。

そこで、摂取した炭水化物をブドウ糖に作り変えて細胞に取り込み、効率良くエネルギーとして利用する手助けをするのが、ビタミンやミネラルを摂取する目的です。

また、ビタミンやミネラルは炭水化物だけでなく、タンパク質や脂質をエネルギーとして利用する働きや、タンパク質から体を構成する働きをサポートしています。ビタミンやミネラルによって、摂取した栄養素が効率良くエネルギーに変われば、内臓脂肪の蓄積も防げるのです。

これらは意識をしないと摂取しにくい栄養素です。毎日の食生活の中で積極的に摂取することによって、糖尿病を改善する状態に導くことが出来ます。

具体的には、ビタミンB6、C、A、E、亜鉛、クロム、マグネシウムといったビタミンやミネラルが効果を発揮します。それぞれについて詳しく見ていきましょう。

① ビタミンB6

ビタミンB6をしっかりと摂ると、インスリンの活性を高めることができます。それは、インスリンの働きを抑制するキサンチンという物質の生成を減らし、インスリンを活性化させるからです。

② ビタミンC

ビタミンCには糖代謝を促進する働きがあります。

糖代謝とは、摂取した糖質をブドウ糖に変え、ブドウ糖をエネルギー源として利用したり、グリコーゲンに作り変えて肝臓に貯蔵するプロセスのことを言います。

ビタミンCには、動脈硬化の予防、抗ストレスホルモンの生成、免疫力の向上といった効果もあります。そのため、糖尿病のみならず、糖尿病による合併症を防ぐことにも有用です。

③ ビタミンA

2015年米国のコーネル大学の研究によれば、ビタミンAが不足すると糖尿病を招く恐れがあります。

それは、ビタミンA不足によって、膵臓でインスリンを作り出す膵臓の細胞が破壊されるためです。

④ ビタミンE

ビタミンEには、抗酸化作用によって細胞や血管の老化を防ぎ、ブドウ糖による血管へのダメージから血管の細胞を守る効果があります。

血流をスムーズにする働きによって、糖尿病の改善につながります。

⑤ 亜鉛

亜鉛は糖尿病の人にとって、特に重要なミネラルです。

亜鉛はインスリンの構成物質である上、インスリンによる細胞への糖の取り込みを促進する働きがあるからです。

⑥ クロム

クロムには、インスリンの働きを活性化させ、血糖値を下げる働きがあります。

また、脂質の代謝を促進し、コレステロールや中性脂肪を正常にしますので、糖尿病と一緒に起こりやすい動脈硬化や高血圧の予防にも効果を発揮します。

⑦ マグネシウム

カルシウムと共に骨を丈夫にするミネラルとしてお馴染みですが、マグネシウムには、糖尿病の発症リスクを減らす役割があります。

福岡県の久山町で行われた糖尿病の患者1999人による研究で「Mg摂取量が増加するにつれ、2型糖尿病の発症率が明らかに低下した」という結果が出ています。

 
糖尿病の食事療法は、バランスの良い食事が大切です。そのため、どれか特定の食品だけを多く摂れば良いというものではありません。

ですが、可能な限り効率よくビタミンやミネラルを摂取したいですよね。多くの種類のビタミンやミネラルを一度に摂れる食材は次のようなものです。

<ビタミン・ミネラルを豊富に含む食材>
・ 海藻類
・ 野菜類
・ 玄米、発芽玄米
・ 全粒小麦
・ 精製されていない穀類(雑穀など)
・ 大豆や大豆製品

 
また、糖尿病の人に特に必要とされる亜鉛の摂取には、牡蠣うなぎが効果的です。

 

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■ポイント②:自分に合ったカロリー量を守る

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糖尿病の人の食事療法では、必要以上のカロリー摂取を控えることも大切です。その理由は、必要以上の栄養の摂取で血糖値の高い状態が続いて膵臓が疲弊したり、肥満によってインスリンの分泌や働きが低下してしまうから。

1日に守るべきエネルギーの摂取量は、具体的にどの程度なのでしょうか?

必要とすべきエネルギー摂取量は、標準体重身体活動量から計算できます。まずは、標準体重を以下の式にあてはめて求めてみましょう。

標準体重(kg)= 身長(m)× 身長(m)× 22

次に、下記の身体活動量の区分から自分が該当するものを選びます。
 


<身体活動量の算出方法>

【 軽労作: 25~30 kcal/kg 】
・ 座り仕事が多い人
・ あまり体を動かさない人
・ 幼児のいない主婦
・ 高齢者

【 中労作: 30~35 kcal/kg 】
・ 立ち仕事が多い人
・ 外回りの営業職
・ 製造業
・ 立ち仕事をする店員
・ 幼児のいる主婦

【 重労作: 35~kcal/kg 】
・ 力仕事の多い人
・ 農業
・ 漁業
・ 建設作業員

 

該当する身体活動量を以下の式にあてはめると、1日あたりのエネルギー摂取量を計算できます。

標準体重(kg)× 身体活動量(kcal/kg)
= 1日あたりのエネルギー摂取量(kcal)

 
例えば、身長170cmであまり体を動かさない人であれば、

1.7(m) × 1.7(m) × 22 = 63.58kg
63.58 kg × 25~30 kcal/kg = 1590 ~ 1907 kcal

が1日あたりのおおよそのエネルギー摂取量になります。

 
ただし、食事によって得る適切なエネルギー摂取量は、年齢や性別、体の大きさ、運動量によって少しずつ異なります。

さらに、糖尿病の治療の経過、活動量の変化、体重の推移、症状の進行(合併症の出現など)によってもエネルギー摂取量は変化します。そのため、正確なエネルギー摂取量や摂取方法については、医師や管理栄養士に相談する必要があります。

 

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■ポイント③:3食均等に食べる

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決められたエネルギー量の中で血糖値の上昇をなるべく抑えるには、どのような工夫をすれば良いのか気になりますね。

食事による血糖値の急激な上昇を抑えるには、1日3食を規則正しく食べることが重要。

人間の体は1日の食事の回数が少なくなると、脳が飢餓状態であると判断してエネルギーを脂肪として蓄えようとします。そうすると、食事の度に血糖値が一気に上昇し、時間が経っても血糖値が下がりにくくなってしまいます。

また、1日3食でも、朝昼にあまり食べず、夜にまとめ食いするような食生活は、糖尿病を悪化させる原因になります。夜は活動量が減る上、体内のエネルギー消費も減るため、まとめ食いをすると脂肪がたまりやすく、肥満に結びつくからです。

 
また、1回の食事に摂取するエネルギーのバランスもポイントとなります。総エネルギーの50~60%を炭水化物、15~20%をタンパク質、20~25%を脂肪から摂るのが良いとされています。

タンパク質は筋肉・骨・血液・内臓・皮膚などを作る重要な役割がありますが、摂り過ぎると脂肪に変換されるため肥満を引き起こしますし、腎臓や肝臓に負担をかけてしまいます。また、脂肪は少量でもカロリーが高いため、摂り過ぎると肥満の原因になります。

炭水化物を減らしてもエネルギー量を確保するためにと考え、タンパク質や脂肪を摂り過ぎるのも体に悪影響を及ぼします。

 
糖尿病に良いエネルギーの摂取の方法が下記です。

  • 1日3食均等に摂ることを心掛ける
  • その際に炭水化物・タンパク質・脂質のエネルギー量のバランスを考えて摂る

これらの方法を守ることが糖尿病の改善に大切です。

 

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■まとめ

糖尿病の人が食事療法を行う際のポイントについて振り返っておきましょう。

<糖尿病の食事療法のポイントがコレ!>
① ビタミン・ミネラルを意識的に摂る
② 自分に合ったカロリー量を守る
③ 3食均等に食べる

 
ビタミン・ミネラルは摂取した三大栄養素(炭水化物・タンパク質・脂質)を効率良くエネルギーに変えるようサポートするため、糖尿病の改善にとって重要な栄養素です。

また、今の自分に必要な1日あたりのエネルギー摂取量を把握し、そのエネルギー摂取量を守るよう意識をしていきましょう。

さらに、食事の際には、1日3食を均等になるように摂ること。その際に、炭水化物・タンパク質・脂質のエネルギー量のバランスを考えて摂ることも意識をすると、一層効果が上がります。

私の母はこれら3つのポイントを特に意識して守るようにしています。そのせいか、血糖値に加えて体重も増減がほとんどない状態で安定しています(^^)

食事療法をしっかりと行い、血糖値の安定化に努めていきましょう!

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