「肺炎になると血糖値が上昇するんですか??」
新人の看護師さんからこんな質問を受けました。「血糖値を上昇させるホルモンの影響だよ!」と説明をしました(^^)
ただ自分自身もっと深く知りたいなぁと思ったので、詳しく調べてみました!
肺炎になると、体は炎症に対処するために血糖値を上げます。どうしてなのか気になりますね!
そこで今回詳しく調べた内容が・・・
肺炎が血糖値上昇につながる原因
それは肺炎によって、体の中で分泌される物質に変化が起きるから。そのメカニズムについてお伝えしていきますね(^^)
今回は、肺炎が血糖値上昇につながる原因について見ていきましょう!
■肺炎で血糖値が上昇する原因とは?
肺炎で血糖値が上昇するのは、どうしてなのでしょうか?それは・・・
血糖値を上げるホルモンの影響
肺炎は細菌やウイルスが肺に侵入して、炎症を起こしている状態のこと。肺炎を治すために、体は臨戦態勢となります。
その際にグルカゴンやコルチゾールといった血糖値を上げるホルモンが分泌されるのです!
普段の血糖値が100台の人が、肺炎によって300近くまで上がることもあるほどΣ(゚Д゚) 病気への抵抗反応の一環なんですね!
また、体の中で唯一血糖値を下げる役割を持っているインスリンの分泌を押さえる働きも起こります。そのため、血糖値が上昇する状態が続くのです。
血糖値を上げて肺炎に対抗しますが、血糖値が高くなりすぎるとリスクも上がります。
次の章で血糖値上昇によるリスクを見ていきましょう!
■血糖値が上昇するとこんなリスクが!?
肺炎を治そうと体は血糖値を上げますが、リスクも発生します。
どういったリスクなのでしょうか?それは・・・
肺炎が重症化しやすいこと
肺炎は体の抵抗力(体力・免疫力)が低下している状態で、細菌やウイルスに感染することによって引き起こされる病気です。
肺炎によって血糖値が上昇すると、さらに抵抗力が低下してきます。
血糖値の高い状態が続くと、最近やウイルスの侵入を防ぐ白血球の働きが低下します。そうすると、免疫機能が全体的に上手く機能しなくなるのです。
つまり、抵抗力が低下することによって、肺炎の重症化につながりやすいということ。
普段から血糖値が高い状態で肺炎になってしまうと、非常に不安ですよね(+_+) 肺炎になったときには、どんな対策をすべきでしょうか?
次の章で詳しく見ていきましょう!
■どんな対策をしていけばいい?
普段から血糖値が高い状態で肺炎になってしまった場合、どんな対策をすればよいのでしょうか?
それは主に下記の2つ。
- こまめな水分補給
- 早めの医療機関への受診
それぞれについて、見ていきましょう!
① こまめな水分補給
発熱によって体をかきやすくなり、水分がどんどん失われていきます。特に、下痢や嘔吐を併発すると、さらに水分が不足することに。
水分が少なくなってくると、体内を循環している血液が凝縮されます。つまり、血液の濃度が濃くなるため、血糖値が上がりやすくなるということ。
血糖値上昇を可能な限り抑えるためには、水分をこまめに補給することが大切。
少なくとも1日1〜1.5Lの水分をこまめに摂るようにしましょう。喉の渇きが現れる前に、水分補給を行うのが理想です!
② 早めの医療機関への受診
肺炎に起因する血糖値上昇は、体が病原体に対して臨戦態勢になることから引き起こされます。そのため、自分の力だけではどうすることもできない側面があります。
自己判断で肺炎・血糖値上昇と戦うことは危険が伴います。医療機関から血糖値をコントロールする薬を処方してもらいましょう!
血糖値のコントロールが出来れば、栄養価の高い食事を摂ることが出来るようになります。その結果、肺炎の早い回復につながっていくのです。
特に、糖尿病だとただでさえ血糖値が上がりやすい状態。肺炎になった場合、通常処方されている薬の量では足りない場合もあります。
薬の量を自己判断で決めることなく、主治医の判断で薬を処方してもらうようにしましょうね!
■まとめ
肺炎が血糖値上昇につながるのはどうしてかを振り返っておきましょう。
血糖値を上げるホルモンの影響
肺炎を治すために体は臨戦態勢となります。そのため、グルカゴンやコルチゾールといった血糖値を上げるホルモンが分泌されるのです。
普段から血糖値が高い場合には、注意が必要。血糖値の上昇によって、肺炎が重症化しやすいというリスクが増えるのです。
血糖値の上昇を可能な限り防ぐため、こまめな水分補給と早めの医療機関への受診を意識していきましょう!
後で看護師さんに、血糖値の上昇によって肺炎が重症化しやすいというリスクも伝えておきました(^^) 重症化してからだと遅いですからね!
肺炎が血糖値上昇につながるということを頭にいれておきましょう!